未来のデイリーライフ

ツーリングの備忘録をメインに、自転車や日常の事も書きます

明けまして九州ツーリング その4

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2024年1月7日(日)

今日はもう帰る日だ。

夕方のフェリーで本州に帰る日。およそ19時出港だから、16、17時くらいに別府に戻ってこれば良いとして、一応1日遊んでいられる体だ

実は6日に歩いて別府観光する以外は特にノープランだったので、今日は自由だ

改めて別府の方にバイクで向かうか、大分の街を見るか、由布院やまなみハイウェイから阿蘇まで行く鉄板か、でもそれはもう何度もやっているしなぁ。どうしようかな。と最後まで決まらなかった

 

けれど昨日別府観光する中で観光パンフレットなどで阿蘇の写真を見るうちに、やっぱり阿蘇に行こうという気持ちを固めたのだった

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いつもとは違うルートで阿蘇を目指す。いつも別府からまず西へ、由布岳の真横を通過し、その絶景を堪能できる。けれど今回は思いの外気温が低く、そちらは凍結の恐れがあったので、ホテルのある大分市からまず南下、国道442号をメインに走って向かう。いつも阿蘇に向かいながら真横に見ている由布岳が遠くに見えて新鮮な気持ちだ

 

初めて通る国道422号は思いの外快走路。少しの区間だけ1車線の峠道区間があったけど、それ以外は路面良し、見通しよし、交通量少なし。

またしても現れた『豊後(ぶんご)』竹田駅のある竹田市街地に入ると少し詰まったけど、分岐で県道に入っていくと再び交通量は皆無に

街を離れ標高が上がり、ツーリングマップルにも書かれているように高原を行く道に差し掛かると、一気に気温が下がったのを感じる。あれ…冬の九州こんな寒かったっけ

指先が痛くなり、鼻水は垂れるし、なかなかにしんどいけど、ここまで来てようやく岐阜の片田舎くらいの寒さだと思う。岐阜の山間部や長野に比べたらどうと言うことはない。といいつつも寒いものは寒いので1人愚痴をこぼしながら淡々と進む

 

かくして体がキンキンに冷え切った頃、初めて阿蘇の外輪山の東側から阿蘇山に侵入。いつもはやまなみハイウェイからなので北から阿蘇山を見ている。

東側は北側ほど開けた場所がなく、そろそろかな?そろそろかな?と思いながら永遠に見通しの悪い山道を走っているとようやく根子岳(ねこだけ)の特徴的なギザギザした山頂が見えてくる。写真を撮ろうにも撮れそうな場所が全くないまま外輪山を降りてしまった。

 

撮りたい撮りたい、阿蘇をバックにバイクの写真を撮りたい

阿蘇は訪れたライダーの心を激しく揺さぶる。暖かいと思っていた九州が思ったよりも全然寒かったとしても、阿蘇に来て阿蘇山を見ればテンションは最高潮になる(寒さで頭がおかしくなったとかではない、はず)

 

 

ちょうど『月廻り公園駐車場』のあたりに丁度良い退避スペースがあって、そこで改めて再訪できた阿蘇山にご挨拶した

 

そのまま道なりに降って、高森町の駅周辺、そこそこ栄えたエリアに到着した。今日最初の目的地はもう少し

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黒柴コーヒー』さん

去年、一昨年と九州の友人がお土産にくれた珈琲のドリップバッグのお店

昨日別府観光を一緒にしてくれた友人なのだが、昨日もお土産をくれて、その時にお店に行けば珈琲も飲めるしケーキとかもあると教えてもらっていた

そんなわけで足を運んでみた次第

バイクも結構集まる所らしいが、そうは思えないほどお店の前は傾斜していて、間違えたかと思った

ブレンド珈琲、ソーセージホットサンド、チーズケーキを頂いた

ぽっかぽかに暖房の効いた店内は最高のくつろぎ空間

食事もどれも美味しい。特にホットサンドはボリュームがあってお腹いっぱいになった!

現場ネコを推しているのか、所々に展示があったし、お手洗いには大きくポスターが貼ってあって笑った

 

さて、やはりバイク乗りが集まる所だからか、南阿蘇のツーリング見どころマップみたいなのが置いてあったので眺めているといくつか面白そうなのがあったので向かう事にした

 

が、結果的にほとんど何も見られなかったのである…

 

まずどうも南阿蘇のあちこちにワンピースこと麦わらの一味の像が立っているらしい

黒柴コーヒーから最寄で高森駅に『フランキー像』があるということで向かったのだが、高森駅が工事中で足場と幕が張られている。お陰で外から見えず…。もとよりホーム内、改札の中にあると言う事で、あんまりよく見えなかった

 

もう一つは『グリーンロード南阿蘇展望台』

阿蘇といえば大観峰をはじめとして、本州で見られないような圧倒的絶景が見られる展望台が点在しているが、僕はまだ北側の展望台にしか訪れたことがなかったし、そもそも南側にもあるとは知らなかった。パンフレットにおすすめ撮影スポットとして紹介されていた展望台に向かったのだが、通行止めだった

そういえば展望台のある『ケニーロード』は災害通行止めがずっと続いている所だったっけか…。


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因みにこの写真、なんとか通行止めを迂回して展望台に辿り着けないかと粘っていた時に撮った写真。突然綺麗な並木道になったので一枚。フラッシュは焚いたけど、やはり木漏れ日だけでは明るさが足りないらしい。あと縦持ちで撮ったら指が入ってしまった。これ撮っている時は全く気づかなかったなぁ

 

そんなわけでパンフレットにあった2つのスポットにはろくに辿り着けず…

昼も近くなってきたので、お土産、昼飯を考えて帰路を考えないといけなくなってきた

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『道の駅あそ望の郷くぎの』

mont-bellのショップあり、キッチンカーあり、広いお土産屋さんあり、阿蘇山が真正面に見える展望ありの大きな道の駅。

ただいまいちピンとくるものがなくて何も買わなかった

 

それよりも阿蘇山を目の間にして盛大に出初式を行っているのが印象的だった

仕事が始まったらうちもやらないと行けないんだよなぁと、めんどくさいなぁと、つい苦い顔になった

 

この道の駅の観光案内所も力が入っていて、壁に描かれた地図にパン屋さんやカフェ、ケーキ屋さん等がずらりと紹介されていた

Googleマップと照らし合わせながらいくつか候補を立てて、寄りながら先へ進む事にする

 

しかし正月明けといえど日曜日のお昼時。しかも阿蘇は超有名な観光地。こんな時期にわざわざバイクでやってくる観光客は僕くらいのものだけど、車に乗った九州の人たちはその限りではない

綺麗でお洒落な店が多かったので察していたけれど、どこのお店も大混雑。

『めるころパン工房』という天然酵母パンがあるというお店に訪れてみた所、ここは空いていた。これ幸いと思って入店すると、真正面にはケーキのショーケース。ケーキがメインで天然酵母パンはオマケ的なものかなと思って壁際を見ても焼き菓子しかない。うん、間違えたっぽい。

どうやら『めるころパン工房』と『めるころ菓子工房』2つのお店が並んでおり、僕は菓子工房の方に入ったらしい。間違えていようがバイクじゃなければ喜んでケーキを買っていたところだが、あいにくイートインスペースもないのでケーキは諦めざるを得ない。代わりと言っては何だけど、お土産用に切り株バームクーヘンと、適当なおやつ用に焼き菓子を二つくらい買ってお店を後にした

 

その後大きな橋を越えたが、それこそ『新阿蘇大橋』だった。熊本地震で落ちた阿蘇大橋に変わって架けられた橋。橋がなければどうにもならないような巨大な渓谷だったので、当時起きていた事の重大さの一片を感じられた気がする

 

そして阿蘇山の西側を周り、国道57号線で、山の北側にある『道の駅阿蘇』方面へ

この国道57号線から混雑し始める。途中これまた友人に教えてもらった『お弁当のヒライ』に寄って『サラダちくわ』とやらを食してみたかったのだけど、ついに渋滞。ついでにお店の方も大混雑の様子。諦めて道の駅に入るもここも混雑。全然落ち着ける場所がない。土日の阿蘇がこれほど混み合っているとは…。車のナンバーを見ても九州ナンバーが多いあたり、GWや夏休みとはまた違った様相なんだろうけど

 

結局お土産も昼ごはんもろくに取れずに、渋滞もあって時間が思いの外進んでしまい、大人しく別府に向けて帰路に着く事に


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そうそう忘れていた、写ルンですで自撮りをやっておきたかったんだった

阿蘇山をバックにバイクと一緒にパシャっと

写ルンですでの自撮りのコツは、腕をまっすぐ伸ばした距離からフラッシュを焚いて撮るんだとか

その結果がコレです。凄く良く撮れた!自分が!

 

フィルムカメラなので撮った時にはそんな事になったとはつゆ知らず


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『城山展望所』へやってきた

輝く阿蘇山と、阿蘇市が一望できる絶景。

この景色だからこそ、九州に来たら阿蘇が外せない。ことあるごとに阿蘇と言ってしまうし、阿蘇に来てしまう

 

先の渋滞で時間が圧していたし、大観峰の混雑を考えてこのまま帰路に就こうと思っていた


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けれどやっぱり諦めずに大観峰まで来てしまった!

まさに『台地』と呼べる北側外輪山から見る空の広さと、黄金色の景色を見ることをどうしても諦められなかった
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ススキの原と、広がる大地と、そびえる阿蘇山

これぞ大観峰の絶景。何度見ても飽きない。何度だって見に来たくなる
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もうこれで今回の九州ツーリングで思い残すことは無くなったから、夢中でシャッターを切った

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フィルムカメラ、最後の一枚は神々しい阿蘇山をバックに愛車SMCRをパシャリ

三脚があれば自分も入りたかったくらい。

ミラーレスならもっと鮮明に写せて綺麗な写真が撮れたかもしれないけど、こうして使い捨てフィルムカメラで撮ったことは絶対に忘れ無さそう

 

そして帰ってから写真を現像してもらって、写真の束の1番上にこの写真を見た時、思わずニヤけてしまった

めっちゃ良く撮れとるやん、と

 

 

 

帰路はまずやまなみハイウェイ方面へ

黒柴コーヒー』さんのマスターから、牧ノ戸峠は凍結しているから避けた方がいいという風に言われていたので、レストハウスの交差点で右折して、行ったことのない国道442方面へ

 

『ぐるっとくじゅう周遊道路』と呼ばれていたこの道は、想像以上に眺め良い道路で、今まで何度も近くまで来ていたのに、まるで盲点だった

この道路を走るために来ても良いくらいの絶景ロードだった

 

その後しばらくナビに従って別府方面へ走り続ける

 

途中県道690号線という、今乗っている『690SMCR』にぴったりな道と出会い、勝手に聖地認定する事にした

 

16時前頃、別府の町まで戻って来た

フェリー乗船前に夕飯と朝食を買っておきたくてお店を探していると、『おいしいパンの店』と書かれた看板を発見

大通りにあるお店だし、スーパーや駅にあるような一般的なパン屋さんかな、と思いながら入店すると、ショーケースはもぬけの殻

『ごめんなさい、今日はもう殆ど売れちゃって、コレくらいしか無くて』と店員さんが申し訳無さそうに見せてくれたのは食パン一斤

夕、朝と食べるにしても1人で食パン一斤は多すぎる…、せめてジャムやらバターがつけられるならともかく…

とは思ったものの、今更コンビニパンに妥協するのも面白くないし、『五穀米食パン』ならそのままでもイケないかな、と購入

 

結果的にこの食パン、めちゃくちゃ美味しかった。そのままでも全然食べられる美味しさ。看板に偽り無し。何なら後でコンビニでスモークチーズとベーコンを買っておき、乗せて食べてみたのだけど、大成功。チーズ&ベーコンの塩みと、パンの甘さが引き立てあって最高だった

 

帰りのフェリーは、乗船開始時刻に遅れて来たバイク乗りがいたからか、最後の最後まで乗船させて貰えず、結局2時間近く外で待たされた

何だか疲れてしまったし、使い捨てカメラのフィルムは使い切っている。ミラーレスがないから写真や動画もさして撮れないので、僕にしては珍しく出航後甲板に長居せずに休んだ

 

 

 

翌日、本州は記録的な寒波に襲われていた

船を降りて早々、大阪の都心高速で既に凍っているか怪しい路面をしていた。

これ大阪でこんなに寒いし道路が凍りかけていると、岐阜への帰るルート選ばないと、本当に凍結路面に遭遇してしまうな…と不安になる

しかし不安に思った時は時既に遅し

名阪国道の積雪凍結を避けて、京都滋賀方面にルートをとったものの、栗東の辺りで高速が渋滞している情報をキャッチ

やばいと思って大津で下に降りて琵琶湖沿いに帰ろうとする。海沿いは雪が少ないことから琵琶湖もそうでないかと思っていたのだけど大誤算

路面全面積雪とまではいかないものの、轍の雪のないところを走らないといけないレベルの道を直走ることに

こうなるとそのまま下道で関ヶ原を越えられるかも怪しくなってくるが、ライブカメラを見ながらなんとか行けると判断して突入

結果的になんとか岐阜県へ戻って来ることはできたものの、『真冬に県外に出たものの、積雪でバイクだと帰って来れなくなる』という想定される最悪の事態にあと一歩であった

 

最後は若干肝が冷えたけど、こうして年始の九州ツーリングは無事に終える事ができた

 

ミラーレスを置いて、制限の多い使い捨てカメラを持っていった初めての旅

良かった点としては、

まず荷物が軽くなった事。ミラーレス本体と望遠レンズ、三脚がない分ザックがめちゃくちゃ軽かった。

ポケットに入るカメラというのは勝手がとても良いという事。スマホで撮るような気軽さがある

撮影枚数が減るから、実際に景色を眺める時間が増えた事。余韻を楽しめたから、気持ちに大分余裕があったと思う

 

旅を楽しむという点においては殆どメリットしかなかったと思う

 

あえてデメリットを挙げるなら、そもそも使い捨てカメラが高い(本体購入から現像まで含めて1万以上かかる)ことか

 

いつもよりお金は掛かったけど、これまでとは違う旅のスタイルが楽しめたと思う

気が向いたらまた同じようにフィルムカメラだけを持った旅をしてみたいかも

 

 

最後にまた、フィルム写真だけでは伝えられなかった所をいくつか載せて、今回の記事はここまでとします