前回の夏の北海道ツーリングから早いもので2年。今年こそはもう一度いくぞ!と勢い込んで、計画しフェリーも宿も取っていたのだが、諸事情で無しになってしまった(正確には自己責任で無しにしたのだがそれはまた別の話)。
とはいえ休みが無くなったわけではなく、10連休という長大な休みは夏にしか基本的に得られない。であればそれを有効に使わない手はない。時間が沢山あるからこそ行ける場所。そう東北である。
東北の最北端である青森県までは片道1000km。フェリーは秋田と仙台に港があるものの、夏の間は北海道航路の都合で利用が出来ない。ならばある時間をこれでもかと使って陸路で東北行こうじゃないか。
丁度昨年の秋にも新潟から山形、宮城と回ったものの、山形は県境越えたすぐまでだったし、毎日移動して宿に向かう落ち着きのない旅程だったので、今度は得意の連泊で東北楽しみたい。
というわけで再び東北に向けてのツーリングが始まった
2023年8月12日(土)
今日は岐阜から山形まで頑張って走る旅程
何故なら秋の東北ツーリングでは山形に行くまでの新潟の道中で寄り道し過ぎて、山形での滞在時間を減らしてしまったからである。
なんやかんや道中を楽しめるのは自分の美点だと思っているが、とにかく陸路では遠い東北の地に長く滞在するには、心を鬼にして道中をスルーしていかなくてはならないのだ。
ナビに出るのは、
下道11時間。
高速6時間。
行けるところまで下道で、途中で時間足りなくなって高速乗る事になるだろう、くらいの気持ちで朝6時に出発した。
1時間半くらいでトイレに行きたくなって、中津川の道の駅で休憩
7時半ごろだがすでに日差しが強くて暑い。
自宅付近で鳴いているセミと違う種類の鳴き声が聞こえることで、非日常の始まりを感じる。
岐阜県を脱出して長野県縦断へ
盆休みという事で国道19号はいつにも増して車が多く、どう足掻いても大名行列状態。
塩尻手前で1度目の給油をして、国道を外れて中央アルプス山脈沿いに県道農道を直走る
この辺りは国道の交通量が嘘みたいに快走で気持ちがいい
今回はカメラのレンズを広角の単焦点にして持ってきた。持ち物の中に望遠レンズもあるけれど。いつもの広角からちょっと望遠が取れるズームレンズは置いて、軽くて自分の足で画角を決めないといけないやつ。これにしたのは最近読んだ本で、同じくズームできない使い捨てカメラを使っていたので真似したかったのと、先程チラッと触れた通り軽いから。今回は1000km離れた遠出だけど、できるだけ身軽で行こうがコンセプト。だからいつもの大きな30Lザックも背負わずに、サイドバッグとシーバッグのみで来た。
近くのコンビニで休憩していると、北からやってきたライダーさんに話しかけられた。
どうやら夜出発して新潟の海を見て帰ってきた所だそう。暑くて日中なんて走っとれんと。
いや全くその通りで、もうそろそろ夏はバイク乗らない方がいい環境になって来たのかもしれない。
基本的に水分補給はお茶しか買ってなかった自分が、最近はダカラとかアクエリ買い出したくらいには汗の量がやばい
真夏の白馬村は3年ぶりだろうか。
CB125Rで、MTBパークに遊びにきたものだ。駅前のハンバーガーショップ顔を出そうかと思ったが、めちゃくちゃ混んでたので諦めた。
白馬岳をバックに1回目の自撮りでもしようかと思っていたのだが、中心街の混雑を抜けるのにかなり体力を持ってかれて断念。
通過した記録は欲しいもんだからいつもの川沿いに停めて取り敢えず普通に撮影。
白馬の混雑から逃げ、小谷の道の駅で休憩狙うも、ここも大混雑。やはりコロナ明けの出戻りで、目につくようなスポットは何処も混雑か
暑いし腹減ったし休みたいなぁと思っているうちに長野を抜けて新潟県に入ってしまった。
下道を走り続けるには暑さが限界だった。もう高速乗ろう。
糸井川のインター手前のガソリンスタンドで2度目の給油。これで山形まで走れるはず。
感じのいいおじさんとお姉さんのいるガソスタだったけど、何より借りたトイレがキンキンに冷えてやがって最高だった。
特に催してなかったので小さい方だけだったけど、個室入って暫く涼みたかったレベル。トイレにガンガンに冷房効かせてるのも珍しいな
糸井川からは新潟県横断高速ツーリングである。東北道に比べて圧倒的に交通量が少ないので、ストレスフリー。お陰で周りのペースが速く、走行車線をのんびり走ろうにも吊られてグングン加速していく。早く行けるのは結構だが、いつもながらSMCRで高速道路は風圧との戦いでしんどい
忘れていた昼ごはんをSAで済ます。
以前も寄った米山SAだが、売店がコンビニではないのでおにぎりやサンドイッチといった無難な物がないのが難点。フードコートはあるが、盆休みの今日はお察しの混み具合である。
外の出店はソフトクリームの店と、海鮮串の店。丁度人入りの少なかった海鮮の出店で練り物の串を買って補給。程よい塩っけでうまい
前回は雲が多くて佐渡島が見えなかった展望台の眺めは相変わらず良く、今日は佐渡島も見えていい感じ
適度に木陰もあって、海沿いの高いところにあるので風も気持ちいい
午後3時。
黒崎PAにて休憩。以前泊まった三条燕を越え、新潟が目前といったところ。
今日の宿がある山形県鶴岡市まで200kmをきったといえど、もう直ぐで高速道路が一度終わり、下道しかなくなってしまう。
だからまだ先は長い。相変わらずお店は混んでいるから、自販機でサクッとコーヒーとワッフルを調達して、3時のおやつタイム。あれ、ここの自販機の飲み物冷えてないんだけど…
前回は日本海沿いに下道で新潟から山形入りしたので通らなかった、日本海東北自動車道の終点を初めて潜り、いよいよ新潟県の終わりが見えてくる
出口からすぐの所にある道の駅朝日まほろばで休憩
道の駅ひだ朝日村っていう似たような名前の道の駅が岐阜にもあるよなぁと感慨にふけりつつ
これといって共通点は見つからなかった。
道の駅入り口の道路向かいでは警察車両とバイクと軽自動車が並んでいてそっちに気を取られていた。ドライバー(ライダー)も車両も大破はしてなかったけど、事故は事故だろうか
時刻は17時。チェックインまで2時間。順当に来れたお陰で、余裕をもって寄り道出来そうだ
今回は『東北』ツーリング
とすれば、『東北』への『入り口』に立ち寄らない訳にはいかない
半年ぶりに跨ぐこの県境
ここでふざけたポーズをとる事で、半年以上前の東北ツーリングまで遡り、再び再開することができる!(何を言っているのか)
ともあれ、前回は2日かけた道のりを頑張って1日で来ることができた。
さぁ、ここからが本当の『東北』ツーリングの始まり
ようやくのんびり海を眺める気持ちの余裕ができた
海の方では雨が降っていそうだけど、陸路は暫く大丈夫そうだ。
竜巻ではないだろうけど、海上から空にかけて雲が立っていて不思議な感じ。
県境越えてちょっと行くと、道の駅あつみがあって、前回フォロワーさんとニアミスというか、『居ましたよね』と声をかけられたのも思い出。
雲行きは大丈夫大丈夫といいつつ実際だいじょばない感じで、結局雨に降られた。
これまた前回も山形入りしてすぐに土砂降りに降られたよな。
前回と違ってカッパ着なくても許せる雨量だったのでそのまま市街へ
今日最後の給油で、トリップメーターが表示するのは652kmの距離。
久々に500kmオーバーを1日で走った気がする。
多少は無茶をしているが、このおがげで明日から東北地方をツーリングできるというもの。前回ならもう1日移動に費やしていた。
ホテルはそこそこ栄えている鶴岡市に取ったが、道中他県ナンバーの少なさに驚く。
今日ここまで何処行ってもその土地のナンバーより他県ナンバーの方がよく見かけたというのに
我ながらいい感じに観光地を避けられたのかもしれない
α−1というそこそこ見かけるホテル
カードキーのロックで、シングルルームは想像より広くて快適。
6日も旅程を取っているので流石に運動不足になりそうで、ホテルでも筋トレはやっとこうと思っていたが、やれるスペースが十分あるな
10階の部屋からの眺めは想像以上に良かった
背の低い建物がみっちりと立ち並び、奥には山脈が見える景色は何処となく岐阜の街を思い出させなくもない。
岐阜といえば部屋に置かれていた消臭スプレーの製造元が岐阜県各務原市だった。600kmも逃げて来たのに、縁というのは簡単には離れないらしい
チェックイン受付の時に冷えたおしぼりが貰えた。広げて顔に被せるとめちゃくちゃ気持ちが良い
さて夕ご飯であるが、ホテルの道路向かいにコンビニがあるし、横には薬局もあるので、そこで適当にカップ麺やら菓子パンでも買って済ませようかと思っていた。
が、薬局の横にインドカレー屋さんが立っており、どうやらお客さんもあまり入っていない模様。
ホテルを出て、他の宿泊客達が続々とコンビニに歩いて行く中、ならばとインドカレー屋さんに入る事にした
インドカレー屋さんは一時期友達と通っていた時期もあるが、暫くぶりだ
『マサラマスター』と書かれた派手な看板を潜ると、『ナマステ!』『ナマステー!』とめちゃくちゃ元気よく迎えられる。
うちの近所のインドカレー屋さんだと、入店しても割とドライな対応なのでびっくりする。勿論元気よく迎えられて悪い気はしない
メニューを眺めると、これは全国のインドカレー屋さんで大体一緒のラインナップだなと感じる。野菜系、肉の種類で分けられたメニューは結構見やすくて助かる。
インドカレー屋さんといえばナンであるが、これはお店によって大きく異なるイメージ。普通のナンとチーズナンだけの所と、蜂蜜やらチョコやら胡麻やら色々なバリエーションが用意されている所。ここはどうやら後者で、ついガーリックチーズナンやチョコナンを頼みたくなってしまう
が、そんなに大食いじゃない僕は無難にセットメニューでナンは普通のを一つ頼んだ
見慣れたオレンジのドレッシングがかかったサラダと、しょっぱいスープがまず運ばれてくる。ふむ、夏だからかスープの生姜がキツく無いな
店内ではお店の人の子供が騒ぎながら勉強している模様。入店した時は自分ともう1組くらいだったお客さんは、3、4組の家族連れが増えてそこそこ賑わって来ていた。
さてメインのカレーとナンが運ばれて来ました。ここは無難にバターチキンカレーで。勿論ドリンクはマンゴーラッシー。
ところで選んだセットメニューにはティッカが付いていた筈なんだけど、まだ来ていない。いつも行く所だとカレーの前に来るのだけど、忘れられているのだろうか。
と思っていたら厨房からステーキ屋さんでプレートが運ばれてくる時のような、油がジュウジュウ跳ねる音が聞こえて来て、何事かと思ったらティッカが現れた!
ステーキプレートのような鉄板で出て来たティッカはあっつあつで、芳ばしい香りをはなっている。というかでかいし数多いな!
敷いてあるキャベツも肉厚シャキシャキで、濃い味の口直しになるし、ティッカの油と香辛料が乗ってこれだけでもやみつきになるレベル
予想外に予想以上で美味しくお腹一杯になることができて、大満足な1日の締めとなった。
続く
おまけ
ガソリンスタンド跡地っぽい場所に『どこでもドア』が!
山形にもこういう映えを意識したものが置いてあるのか
日焼け止めを持ってくるのを忘れていたので薬局で購入。結局帰る頃には首後ろは真っ黒になっていたのだが