2021年11月5日(金)
九州上陸後2日目の朝だ
今日の目的は決まっている、阿蘇へ行くことだ!
タイミングが良いのか悪いのか、丁度何日か前に阿蘇山が噴火して警戒レベルが上がってしまったが、阿蘇山を一望する大観峰までは確実に行ける
ついでに風向き的にも火山灰にそこまで気を使わなくて良さそうだ
自分が阿蘇に訪れている時に噴火に出くわさなかった事はとても幸運だったけど、噴火していなかったら草千里で乗馬やE-MTBといったアクティビティを体験したり、中岳に登って火星のような景色を見たかった
阿蘇山自体は初めての九州ツーリングで行ったことがあったので、再訪するならそういった新しい体験をしたかったのだけど、自然現象には抗えない…
さて、前日にコンビニで買っておいた朝食を食べてホテルを出る
例によって連泊するから余分な荷物は置いて、帰る時間も余裕を持って出発できる
大分に来たらある意味鉄板の、別府→湯布院→やまなみハイウェイ→大観峰を巡るルートへいざ!
湯布院
湯布院といえば温泉街と由布岳の展望だ
別府から山に入って下道でも高速でもぐっと標高を上げて30分〜1時間で到着する
湯布院の街に入る前に嫌でも目に入ってくる由布岳には何度見ても感慨に深けさせられるし、初見の感動は半端じゃないと思自分も初めてみたときは九州やべーところじゃん!(褒め言葉)と思ったものだ
ここ数年でSNSとかでも大分知名度が上がったような気がするこの県道11号脇から見下ろす景色
火山だけあって滑らかな山肌と、そこをウネウネ走る県道は何の前触れもなく現れてバイクに乗ってあちこちに行く非日常感を再確認させてくれる
そしてその由布岳から視線を移すと湯布院の街並みが眼下に広がる…
はずが真っ白だ!
しかしこれはこれでラッキーだ!
昼間にこれば湯煙の上がる温泉街の街並みが、夕方にこれば沈みゆく夕日と照らされて燃える由布岳が、そして朝に来て運が良ければ雲海が見えてしまう
いつ来ても美味しいスポット
とても幸先がいい
噂には聞いていたけどこんなに雲に覆われてしまうんだなあ
雲の下の湯布院の温泉街には、初めての九州ツーリングで宿をとって訪れている
だから数年ぶりに訪れた今日は展望台越しに見て、『あぁ懐かしい街並みだぁ』と思い出に耽るくらいで済むかと思ったら、以前とは違う景色に出会う事ができた
満足、実に満足だ
あまりに良い景色なので、想定していたよりも長くこの場所に留まってしまった
湯平温泉
何故かここで撮った写真の多くが消失してしまって、多くを紹介できないのだけど…
湯布院から南下した山間に『湯平温泉』という場所がある
湯布院から始まるやまなみハイウェイで一気に大観峰へ行くのも良かったが、それだと前回と変わらないので寄り道を探した結果見つけた場所
ツーリングマップルにコメントがあり、『石畳の坂道と湯治場の風情が心地よい山間の鄙びた温泉街』という実に惹かれるワードが目についた
訪れてみると中山道馬籠宿のような急坂石畳に、渋温泉のような静けさのある場所だった
朝だからか観光客が歩いている様子はなく、自分が立ち去るまでに2台の旅行車が下ってきて登っていったくらいだった
正直鄙びたどころか寂れているのではとも思ってしまったけど、理由もあった
石畳の温泉街とバイクで写真を撮りたくて構図を探していたら、入口付近のお店からおじさんが出てきて話しかけられた
聞くと昨今のコロナというのもあるが、ここ数年の九州の豪雨で土砂崩れや川が氾濫し掛けて建物が被害を受けていて、それがようやく落ち着いてきたところらしい
そのおじさんに撮ってもらったのがこの写真で、右側の建物の裏は川が流れていて風情があるのだが、その豪雨の際には水が右側の建物をもぎ取る勢いで増えてそれはそれは恐ろしかったそう
実はここに来るまでの道路も土砂災害の爪痕が感じられて、そうとう九州の雨凄かったんだなとは思っていたけど、一見静かなこの温泉街も流される寸前まで行っていたと聞くと恐ろしいものがあった
この石畳の坂、一見地元の人以外は歩き専門の場所に見えるけど、おじさんに聞いたところ普通に通っていいらしい
中々石畳の上を走る機会というのもないのでバイクで走ってみることにした
正直通過するための道ではないな、と思うくらい狭くて激坂、おまけに石畳の凸凹は上にいくほど大きくなってモタードで良かったと思った
正直モタードでもオンロードセッティングの硬いサスでは突き上げきつすぎて、純粋にオフ車が良かったと思う
道の感想はさておき、
小さなビジネス旅館のようなところから、高そうな木造の大きな旅館、いかにもな温泉街のお土産屋さんなど、歩いて回るのが楽しそうな温泉街だった(お土産屋さんはどこも開店前だったが)
坂のお店は何処も空いてなかったが、入り口のお土産屋さんが空いていたのでそこでオリジナルのアイスを頂いて、温泉街を後にした
やまなみハイウェイ〜大観峰〜阿蘇まで
湯平温泉から林道じみた県道を抜けるとやまなみハイウェイに合流できる
やまなみハイウェイで朝日台展望台を超えたあたりからの黄金色の道は、北海道ツーリングを経験して尚やっぱ九州すげえと思わせられた
果てしなく広がっている丘陵は北海道の景色に引けをとっていないなと思えた
定番の長者原の看板の所にはやはりバイクが数台並んでいたけど、近づいたら集団が立ち去って自分の前に1人になったので寄っていくことにした
先に写真を撮っていたがソロのクロスカブ(ハンターだったっけ?)乗りで、荷物をたくさん押せていかにも旅人な風貌
わかる、ここは愛車でここまできたのだという写真を押さえておきたい
そして…
『よければシャッター押しましょうか?バイクと一緒に撮りましょうか?』
なーんかつい話しかけてしまった
この場所に来るのが2回目で気持ちに余裕があったからか、SNSで自分の写った写真も残したいという意見をよく見かけたからか、あわよくば自分も撮ってもらおうと思ったからか(ぶっちゃけこれ)
カブ乗りの彼のいい思い出になればいいなと思いつつシャッターを押してあげて、
便乗して自分も撮ってもらって、東北から来てると聞いて度肝抜いたりして先へ進んだ
いやいや絶景かな
と思いながらやまなみハイウェイ→ミルクロードに入り、大観峰へ
ここは平日の割にはバイクが沢山で賑わっていた
多少ガスってはいるものの阿蘇山もよく見えた
噴火したばかりだけど、噴煙が見える様子はなかった
しかし本当に2回目でもため息の出る景色だ
今立っている大観峰から一歩先は絶壁で、ズコーンと地面が下がって阿蘇の町が広がっている
全周壁に囲まれた町と、中央に聳える阿蘇山
この外輪山を走っている時が一番楽しい
語彙力が足りないのでうまく説明できないけど、ミルクロードと大観峰からの景色は本当にスケールがデカすぎてやばい
ヤバすぎてヤバいのでご飯を食べに行こうと思います
大観峰の情報館でパンフレットを漁っていたら美味しそうな牛丼のお店を発見した
その名も『倍喰丼(ばいくどん)』
あぁこれはライダーの為のご飯だ、ばいくだし
地図の場所に向かうと相変わらず外輪山の崖っぷちみたいな所に
山小屋のような建物があって、そこがお店のようだった
駐車場には余裕があったけど、そこまで広くない店内はそこそこ人がいた
倍喰丼には3つのサイズがあったが、無難に中を選択
運ばれてきたセットはとても美味しそう!
どんぶりをアップで
ほんのり赤みがかかっていて、食欲をくすぐる香り
卵は一部半熟になっていて、絡めて食べても美味いに違いない!
結果、たまらんでした!詳細と結果が前後したけどめっちゃ美味しかった
阿蘇の方に来ると『赤牛』というのをあちこちで推しているが、今のところ何処で食べても美味しい
お店の裏には展望台がある
大観峰より人が少なくて、絶景を落ち着いて堪能できる
ここでは先程の長者原とは逆に、カップルの人に頼まれてシャッターを押してあげた
気持ち工夫して撮ってあげたらとても喜んでいたので良かった
駐車場に戻るとそのふたりがバイクで出発する所だったが、何か見覚えがあって、
思い起こせば大阪から同じフェリーに乗ってきた人だった
向こうが自分のことを気づいていたかは分からないけど、下船して2日後に再開するとかあるんだなぁと思った
ミルクロード、大観峰他の外輪山を楽しんだ後はそこを降って阿蘇の街へ
噴火後ではあったけど、自分が行った時にはすでに草千里までは規制が解除されていた
行けるところまで行きたい気持ちもあったけど、流石に阿蘇山登り始めれば灰も出てくるだろうし、本当に万が一の事も考えて今回は見送ることにした
道の駅阿蘇でお土産を漁って、行けなかったパノラマラインや草千里を惜しみながら帰路に着いた
元はといえば阿蘇行きてぇと思いたって計画した九州ツーリングでその阿蘇山に行けなかったのは残念だったけど、このフットワークの軽さがあればまた直ぐに来られるはずだ
その時の楽しみにしておくことにしよう
宿に戻るまで〜夕飯
帰りは行きと殆ど同じルートで帰るのでやまなみハイウェイをのんびり流す
そういえば初めて来た時は九州のKTM繋がりのフォロワーさんと一緒に走っていて、途中で休憩した道の駅だったかドライブインがあったなと思い出す
奥から125DUKEの赤いIRさん、RC390は自分、手前のRC125がイケニタさん
なんとなく記憶を頼りに道沿いを気にしていると思い出のPAが見つかり、入るとなんとクシタニカフェができていた!
そういえばいつぞや九州にもクシタニカフェが出来たという話をツイッターで見かけた気がする
まさか思い出の場所のここに出来ていたとはラッキーだった、寄ってみて正解
クシタニカフェといえば針テラス店で食べられるホットドッグが好きなのだが、ここにはドリンクメニューしかないようだ
ちょっと寂しいけど、ガラス張りのカウンター席からはマイバイクがよく見えるのでいい感じ
今日が平日だったから良かったけど、土日はさぞ賑わっているんだろうなぁ
一気に戻ってきてホテルのある日出町へ
昨日のうちに日出町について少し調べていたのだが、どうも魚の『カレイ』を推していて(昨日の写真にも日出町の看板にカレイがついている)、『かれい最中』というお土産があるらしい
日出町、ホテルを取るまで全然知らない町だったけど、面白いお土産があるじゃないかーということで、最中の売っている和菓子屋さんに寄った
阿蘇から帰るのにちょっと遅くなって、閉店ギリギリにお店に着いたのでもしかしたら買えないかもと思ったけど運良く残っていた
かれい最中を出しているお店はいくつかあるみたいで、丁度ホテルまでの帰り道にあったのがこの笑和堂さん
名前の通りかれいを模った最中
結構しっかりカレイの姿をしていて面白い
カレイといえば、殆どの魚は骨まで食べる自分でも流石に数が多すぎて骨を残さざるを得ない魚くんだが、この子には餡しか入っていないので安心
確かに味は普通の最中ではあるんだけど、カレイの形したモナカなんて初めてみたし、面白いからもっと知名度あってもいいのになぁ
ホテルに戻ってカレイ最中や阿蘇のお土産をホテルの配送サービスで家に送った
お土産が持ちきれぬのなら積載量を増やせば良いが、
増やせない、増やしたくないなら送ってしまえばよいのだ
それにしてもこの段ボール可愛くない??
夕飯は昨日の絶品トンカツ屋さんでまたテイクアウトしても良かったが、せっかくなので別の店を…
こちらもホテルのパンフレットに載っていて、とっても美味しいとのこと
見た目は何処にでもありそうな中華料理屋さん
メニューもそんな感じ
ブラウン管くらいの小さめの画面のテレビが付いていて、夜のバラエティのバカ笑いが聞こえる店内
焼き飯とギョーザを注文した
うーん庶民的で美味しい
変に飾らなくてもこれで十分美味いんだよなぁ
お酒が好きならばここにビールの一杯でも付けたくなるところだ
今日は雲海に始まり、石畳の急坂、やまなみハイウェイの絶景、大観峰からの展望とこれぞ九州という所を存分に味わえたと思う
早いもので明日の夜にはフェリーに乗って九州を離れないといけない
普通に考えたら昨日と今日で大分に2泊もしているのに、全然まだまだ遊び足りない
せめてもう一泊くらいつけておくべきだったかぁと思いつつ、
明日はフォロワーさんとも会えそうなので寝坊して遅れないように、ベッドに入った
続く
今日の様子を動画に纏めています
ブログ内の写真以外のところも動画になっているので良ければどうぞ!